如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

政治・政策・思想

丸山穂高議員の行くべきところは「国会」ではなく「断酒会」だ!

アルコール依存症は一人では治せない 最近、選挙に連戦連勝で勢いが戻ってきた維新の会に思わぬ逆風が吹いている。 言うまでもなく丸山穂高国会議員の「北方領土を取り返すには戦争うんぬん」という発言だ。 発言内容はお粗末そのもので、批判する気も萎える…

「弱者」の立場を知る著者が語る「正論」

人生の醍醐味(扶桑社新書) 曽野 綾子 読後の感想を一言で言えば、共感できる内容は多くとても参考になったが、タイトルや本書の帯に書かれた多数のコピーは「著者の伝えたい事とはあまり関係がない」だ。 まず著者の主張について。 本書を通じて著者が伝え…

「正義」を語るときは「謙虚」も忘れずに

誰の味方でもありません 古市 憲寿 本書は週刊新潮に掲載中の同タイトルのエッセイを、雑誌に掲載された当時のまま新書にまとめた内容である。文末に後日談を補足しているが。 従って、私を含めて新潮を購読している人には既読感はあるが、著者の立ち位置を…

消費税は引き上げどころか、そもそも不要?

政治家も官僚も国民に伝えようとしない増税の真実 高橋洋一 2019年3月7日 本書は、消費税の引き上げの必要性を否定することを主たる目的としているが、その背景にあるのは、消費 税の在り方そのものに対する世間の誤認識があるという主張だ。 具体的には、「…

どう読んでも「中立を期して書いた」公平な分析とは到底思えない

リベラルを潰せ ~世界を覆う保守ネットワークの正体 金子 夏樹 2019年3月1日 筆者はあとがきで、「可能な限り、中立を期して書くようにしたつもりだ」と、左派、右派のどちら側にも 偏らず、公平な分析をもとに本書を執筆したとしているが、読後の感想から…

日本の命運は「ポリテック」が握る。カギは住民の理解

日本進化論 落合 陽一 2019年1月10日 ポリテックとは、政治(Politics)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語だが、著者との対談の なかで、小泉進次郎氏は「『テクノロジーによって何が可能になるか』といった観点を政治の議論に取り入れ ていく…

「事実」を見て「真実」を知ることの重要性を説く

明日の日本を予測する技術 「権力者の絶対法則」を知ると未来が見える! 長谷川 幸洋 2018年12月15日 本人が終章で「東京新聞という極端に左に傾いた新聞社に勤めながら、保守中道路線を貫いた」(p234) と述べているように、異色の記者経歴を持つ著者の政…

「日経を読むとバカになる」らしい。記者への辛辣な批評

日経新聞と財務省はアホだらけ 高橋洋一、田村秀男 2018年12月14日 元大蔵官僚の高橋洋一氏と元日経新聞記者の田村秀男氏の対談本である。 本のタイトルは、日経と財務省をコケにしているが、その矛先の大半が日経新聞向けられている。より具体 的に言えば日…

この不利な局面であえて鮮明に「擁護」する姿勢は立派

日本会議・肯定論 濱田浩一郎 2018年12月8日 本書にも多数紹介されているが、ここ最近は「日本会議」を日本を陰から牛耳る黒幕のようなイメージで批 判的に語る本が多いように感じていた。 私自身は日本会議の主義・主張に詳しくはないし、特に支持している…

「暴言」なのか「妄言」なのか、それが問題だ

国家はいつも嘘をつく --日本国民を欺く9のペテン 植草 一秀 2018年12月3日 厳しい安倍政権批判で知られる植草氏の最新刊である。 いつの時代も権力者は批判に晒されるのは常なので、まあ予想していた内容ではあるのだが、読後の印象と しては、良い悪いは別…

著者お得意の「世間の常識を論破」本。人口減少は経済成長に無関係

未来年表 人口減少危機論のウソ 高橋洋一 2018年11月2日 昨年ベストセラーとなり話題を集めた「未来の年表」に真正面から反論するというのが本書のタイトルのよ うだが、実際の内容は人口問題、移民、年金、雇用といったテーマで巷に溢れる常識を覆すことを…

原発が住居と隣り合わせで存在している理由が分かる本

原発都市 歪められた都市開発の未来 2018年10月6日 著者は、茨城大学教授で都市工学を専門としている。茨城と言えば、原子力に関する知識が乏しい私でも「 東海村」の名前が挙がるが、本書はその東海村が何故「原子力村」と呼ばれるようになったか、またどう…

「売られる」のは日本の公共サービス。民営化は国益を損なうことに

日本が売られる 2018年10月5日 まず、本書のタイトル「日本が売られる」を見た際に想像したのは、「少子高齢化の進む日本の将来に悲観 的な投資家が、株や債券や円を売って、日本経済が破綻する」というシナリオだった。 ところが実際の内容は全く違っていて…

徹頭徹尾の悪口雑言、ここまで壮絶な口撃一辺倒なのは凄い

日本アホバカ勘違い列伝 2018年9月19日 タイトルからして過激なので想像はしていたが、著者の終始一貫、徹頭徹尾の悪口雑言には「唖然」を通り 越して「茫然」のレベルだった。 まず第一章で、「勘違い人間」を、「世襲人間」「能力がないのに有名になって図…

解説は詳しい、ただし「事実」と「意見」は区別が必要

社会保障入門 2018年9月17日 タイトルは「社会保障入門」だが、新書としては総ページ数350と文章量は多く、その範囲も「年金」に始 まり「医療」「介護」「労災」「障害者福祉」と多岐に渡る。 それぞれの項目がその成り立ちから仕組み、問題点まで詳細に説…

世界経済を俯瞰。日本の経済成長には技術開発力への直接投資が不可欠

世界経済入門 2018年8月28日 世界経済における日本の現状と、米国、中国、東南アジア、EUの経済事情について簡潔に解説する本である。 各章の論点をごく簡単にまとめると以下のようになる。 第一章では、日本が経済成長を維持するには「技術開発力」が重要だ…

「戦後の昭和」は良かった・・・というお話。ネオリベは諸悪の根元なのか

〈平成〉の正体 なぜこの社会は機能不全に陥ったのか 2018年8月14日 本書は7章から構成されるが、その内容を突き詰めると、 1. 工業化社会が進展した戦後の昭和の時代は良かった 2. 平成になってポスト工業化社会となり、社会的分断、格差が広がった 3…

石破氏の主義、主張がよくわかる。日本の将来は「地方」にかかっている(らしい)

政策至上主義 2018年7月14日 7月下旬に正式に自民党の総裁選出馬を宣言すると見られる石破氏の政治家としての主義・主張を明らかに する本である。 まず一読して感じたのは「よく考えられた構成、内容になっている」という点だった。 具体的には、政治家の…

4冊目の「アホノミクス」本、お疲れ様です

窒息死に向かう日本経済 2018年7月7日 2015年から始まった角川書店から出版する「アホノミクス本」は本書で4冊目となるそうだ。ちなみにタイ トルに含まれる言葉は「脱・アホノミクスのすすめ」に始まり、2冊目が「完全崩壊に備えよ」、3冊目は「 断末魔…

日本は崩壊しない、ただし懸念事項はある

日本の崩壊 2018年7月6日 日本政治史の泰斗・御厨貴氏及び古代ローマ史の第一人者・本村凌二氏という二人の東大名誉教授の対談 である。 タイトルは「日本の崩壊」だが、当然ながら各氏が得意とする古代ローマ帝国の崩壊の過程や、歴史的な天 皇制の位置づけ…

「発想力」「行動力」「継続力」を兼ね備え持った将来の首相候補の経歴

小泉進次郎 日本の未来をつくる言葉 2018年7月1日 本書は、農林中金の外為ディーラー、フジテレビのNY支局長などを経て、現在解説委員を務める著者が、 NY駐在中に初めて会って以来、取材メモとして残してきた(が、報道に使用されなかった)「素材」を世の…

世界有数の識者8人、世界の近未来を語る――内容の濃いインタビュー

未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか 2018年6月20日 国際ジャーナリストという肩書が一番しっくりくる著者が、国際情勢、社会問題などの各分野世界で有数の 知識人8人に「未来」をテーマにインタビューした本である。 大抵の新書は1時間ぐらいで読み終え…

問題先送りはあと20年が限界――「核技術」は安全保障のうえで必要不可欠

逃げられない世代 ――日本型「先送り」システムの限界 2018年6月16日 東大経済学部卒→経済産業省キャリア官僚(7年半)→フリーランス(5年半)という経歴を持つ著者が、 日本の抱える「社会保障」と「安全保障」をテーマに問題提起をする本である。 第1章…

守旧派の中高年世代への強烈な苦言、「差別なき自由な世界を」

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 2018年6月13日 タイトルに「朝日」とあったので、興味本位で読んでみたが、「朝日新聞」とはほとんど何の関係もなく、 世界及び日本を「保守」「リベラル」という概念から解説する内容だった。 これは食わず…

元財務官僚、財務省をぶった切る。「国の借金1000兆円はウソ、財政再建はすでに達成されている」

これが日本経済の邪魔をする「七悪人」だ! 2018年3月7日 過激なタイトルの付いた本ですが、内容も同様に相当過激。 筆者は、安倍総理を支持(アベノミクスを及第点の70点と評価)しており、本書は反安倍総理の「マスコ ミ」「護憲政党」などへの攻撃から始ま…

一級品の取材力

2004年8月26日 野中広務 差別と権力 過去にも何冊か著作を読んだが、さらにパワーアップした取材力は見上げたものである。おそらくこの本に 記載されている内容の数十倍の調査、取材、裏付けを行ったはず。野中広務という政治家に留まらず、過去 の政争の実…