如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

不動産屋を信ずるべからず。どうしようもない輩がいるのは事実。情報武装して立ち向かうべし

正直不動産(1) 

2018年1月25日

 学生時代に渋谷で賃貸不動産物件の営業のアルバイト経験あり、宅建士の資格も持っています。現在は
不動産とは無縁の職業です。

 結論から言えば、本書に出てくるような悪意を持った考え方をする不動産営業マンはいます。給与に占める
歩合の比率が中小不動産ほど大きいので。より高額な物件を、より早く、よりたくさん売ってなんぼの世界で
すから。

 そもそも三ヶ月もまじめに取り組めば合格できるはずの宅建士の合格率が15%台に留まっているのは、会
社から宅建士を取るようにせっつかれて、勉強もせずに受験する勉強嫌いで不真面目な営業マンが毎回多数
受験するからです。

 最近縁あって大手財閥系の手掛ける物件を見学する機会があったのですが、50代と思われる貫禄十分な営
業マンから名刺を渡され、宅建士の資格を持っていないことに愕然としました。超大手でもこのような状況
ですから、街の不動産屋では推して知るべしかと。

 本書にも出てきますが、営業マンの良し悪しを判断するには「物件の欠点を挙げてもらう」ことです。
「欠点は見当たりません」などと答える営業マンはさっさと切り捨てないと時間の無駄です。欠点のない物
件なんてないんですから。

 あとは、物件を購入するのであれば宅建士の資格を取ることを勧めます。前述しましたが法律の知識なん
かなくても独学で三ヶ月あれば取れます。数千万円の投資をするならなおさらです。不動産営業マン対策と
して、出会い頭に宅建士の資格証を見せると、その効果は絶大です。いい加減な説明で丸め込めそうもない
と思うことで、急に慎重になって言葉数が減るか、上役にバトンタッチしてきます。

 繰り返しになりますが、不動産取引は、知識や経験で圧倒的に有利に立つ不動産屋と、情報も経験も乏し
い客である個人との間の「騙す騙される」の戦いです。個人が不動産屋と対当に立ち向かうには情報武装す
るしかありません。

【追記】ここで言う「中小不動産」とは、ターミナル駅付近のビルの一角にある
「営業至上型」の不動産屋
のことで、古くから地元で物件管理などの地道な営業をしているじいさん・ばあさんの「地場型」の不動産
屋は対象外です。「地場型」は地元の信用が第一なので基本的には無理な営業はしません。