未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか
2018年6月20日
国際ジャーナリストという肩書が一番しっくりくる著者が、国際情勢、社会問題などの各分野世界で有数の
知識人8人に「未来」をテーマにインタビューした本である。
大抵の新書は1時間ぐらいで読み終えてレビューを書くのだが、この本は内容を読み込んで、対話のやり取
大抵の新書は1時間ぐらいで読み終えてレビューを書くのだが、この本は内容を読み込んで、対話のやり取
りと識者の主張を理解するのに相当の時間がかかった。
特に難しいテーマや言葉遣いがある訳ではないのだが、識者の発言の持つ意味が深くて大きいので内容をし
っかり理解するのに手間取ったためだ。
これはおそらく筆者が、東京外語大の英米学科を卒業し、20年近い米国在住中に大学で化学と医学を学ぶな
これはおそらく筆者が、東京外語大の英米学科を卒業し、20年近い米国在住中に大学で化学と医学を学ぶな
ど、知識・教養が豊富なことを背景に、ジャーナリストとしての経験を生かして、的を得た質問をズバズバと
投げかけていることが影響していると思う。
この結果、識者も著者の的確な質問に、努めて分かりやすく解説しようという雰囲気が感じられる。一方、
この結果、識者も著者の的確な質問に、努めて分かりやすく解説しようという雰囲気が感じられる。一方、
冗長な発言はほとんど見られない(発言が編集された影響も当然あるだろうが)。
全260ページと新書としては「普通」の文章量だが、その内容はとても「濃い」ので読み応えはあると思う。
「銃・病原菌・鉄」「LIFE SHIFT」などはよく知られた書籍だが、残念ながら私自身は読んでいない。
ただ、インタビューを通じて著者の考え方の一部は理解できたような気がする。これらの著者を含むいわゆる
世界のオピニオンリーダー的な著名人の考え方を、多少なりとも知る上では十分に役に立つと思う。
【追記】ちなみに、サブタイトルに「AIと格差は世界を滅ぼすか」とあるが、実際にインタビューでこの2点
【追記】ちなみに、サブタイトルに「AIと格差は世界を滅ぼすか」とあるが、実際にインタビューでこの2点
に触れているのは、第1、2,4、5章の4つの章(4人)で全体の半分である。