TOYOTA完全ガイド
2018年9月21日
本書はまずトヨタの基礎知識に始まり、「買っていい理由」が10個、「買ってはメな理由」が6つ紹介され
ている。
率直な感想を言えば「いい理由」が、数表やグラフを使って客観的な「データ」を根拠に語られているのに
対して、「悪い理由」は、個性がない、ずるい、カッコよくない、など主観的な「意見」が多いと感じた。
まあ好意的に受け止めれば、具体的なデータではトヨタの弱点を見つけられなかったということだろうが。
私も現在トヨタ車に乗っているのだが、個人的には買っていい理由としてまず第1位に「アフターフォロー
を含めたディーラー担当者の対応力」を挙げたい。それまで15年乗っていた別の大手メーカーのディーラーと
は比較にならないぐらいサポートが手厚かった。
さて、本誌のメイン記事は全98ページ中、約70ページを占める個別車種の採点簿である。
さて、本誌のメイン記事は全98ページ中、約70ページを占める個別車種の採点簿である。
クラウン、C-HR、ヴォクシーなどトヨタの代表車種9台をメインに、試乗して分かった動力性能や燃費、
乗り心地などを◎と〇と△と×の4段階で採点している。
「●●のすべて」など他にも自動車を個別の車種や、カテゴリー別に評価する雑誌はあるが、本誌は「いい
点」も「悪い点も」も率直な評価が掲載されている点が特徴だ。
例えば最初に投票する最高級セダンのクラウンだが、全部で9つある評価項目の内訳は、◎と〇がそれぞれ
例えば最初に投票する最高級セダンのクラウンだが、全部で9つある評価項目の内訳は、◎と〇がそれぞれ
3つ、△が4つと控えめに見ても厳しい評価。最も評価が高いのがハリアーで、◎が3つ、〇が7つで、△と
×はゼロ。
逆に最も評価が低いのがヴェルファイアで、◎が3、〇が2つ、△が3つ、×が2つとなっている。ちなみ
に×の評価は「走破性」と「取り回し」だ。
とは言え、この2車は総合評価ではどちらも最高の「S」ランクとなっており、各項目の評価と総合評価の
関連性がいまひとつよく分からないという疑問を感じた。
他にも24車種について、各車2分の1ページを使って総合性能やコメントなどの評価をコンパクトに解説し
他にも24車種について、各車2分の1ページを使って総合性能やコメントなどの評価をコンパクトに解説し
ている。とはいえ内容は「おまけ」レベルだ。
買う予定の車がトヨタに決まっていて、そのなかで比較して決めたいという人にとっては、内容は掘り下げ
買う予定の車がトヨタに決まっていて、そのなかで比較して決めたいという人にとっては、内容は掘り下げ
ていてもメリットしか書いていない専門誌と合わせて読むことで、参考になるかもしれない、という評価に留
めておく。
【追記】
【追記】
P91に自動車ローンの比較で4社の金利と支払総額が掲載されているが、トヨタファイナンス(6.8%)を
除いて、他の3社の金利がすべて2%台なのに、支払総額が4社すべて243万円台というのは計算ミスだろう。