如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

住宅情報誌SUUMOの縮小が止まらない。最近のマンション動向を反映?

 

 SUUMO新築マンション2019.4.16号

 

 駅ナカのスタンドに置かれている新築マンション情報のフリーペーパーSUUMOの掲載内容の縮小が止まらない。

 

 今年に入って週刊発行だったのが隔週刊に変更になったのだが、掲載される物件の数も減少、最新の4.16(東京市部・神奈川北西版)では掲載物件はインデックスで23件あるが、見開きで物件紹介があるのは20件に留まっている。

 私の記憶では一年ぐらい前は見開き物件数も50件以上は優にあり雑誌としての厚みもそこそこあってページは糊で綴じられていたのだが、現在はホッチキス留め。厚さは5mmもない。

 内容も劣化が著しい。例えばP30からの「共働き夫婦の買い時診断体験記」というコミックだが、これはほんの数か月前に掲載された内容とまったく同一である。

 

 対象が郊外なのでそもそも物件数が少ないという事情もあるだろうが、中央線沿線で現在販売中のタワーマンションなどの大型物件などの広告も掲載されていない状況から見ると、デベロッパーが広告を見合わせているのだろう。

 要するに竣工済みで売れ残った物件は広告を出しても売れないし、一部の人気物件は広告を出さなくてもそこそこ集客が見込めるので、あえて広告を打つ必要性がないのだろう。

 

 一度実店舗のスーモカウンターに行ったことがあるのだが、担当者から「モデルルームに行く際には、現地に到着してからでいいので電話で訪問する旨の連絡を下さい」と言われ、スーモを経由して物件を見るだけでデベロッパーから紹介料が入るのか、との印象を持ったことがある。

 これはいかにも「リクルート」らしいビジネスモデルと思う。その場ではスーモの担当者に確認していないが、事実だとすれば広告を出さなければこのコストも削減できる。

 

 マンションは価格の高騰で、一部の都心物件を除けば販売は伸び悩んでいる。価格の暴落を警戒するメディアなどの報道も増えている気がするし、特に郊外などは人気の落ち込みが激しいのかもしれない。

 

 SUUMOはフリーペーパーなので販売業者寄りの編集内容になるのは当然だが、ページ数や物件件数などの傾向などをデータとして客観的に見ることで、不動産市況の動向の一部を知ることができると思えば利用価値は大きいと思う。

 

 個人的には、この厳しい環境が続けば、隔週刊から月刊へ、そして遂には・・・という展開も否定できない気がする。

 

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