如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

イヤホンは「話しかけ防止」に効果あり

 小学館『NEWS ポストセブン』が運営する動画ニュースサービス『News MagVi』で興味深いコンテンツがあったので紹介したい。

【動画】イヤホンは「話しかけないで」の意思表示なのか|NEWSポストセブン

 

 30秒程度の短い動画なのだが、要約すると「他人から話しかけられたくないときにイヤホンをかけていると、効果が大きい」ということ。

 動画では触れていないがこの行為について、「他人との壁を露骨に作り過ぎている」とか「見ていて拒絶されているようで不快」といった反論が出てくるのは容易に想像できる。

 

 個人的な意見を言えば時と場合によるが、この「イヤホンによる話しかけ防止策」には基本的に賛成である。

 私は勤務先の事情もあって、駅とオフィスの間を歩く際に外国人女性のマッサージ勧誘と思われる声掛けをされることが多かったのだが、ある日たまたま携帯音楽プレイヤーを聞きながら歩いていたら、誰からも声を掛けられなかった。

 向こうにすれば、勧誘しても相手にされそうにないので話し掛けの意欲が削がれるのだろう。以来、音楽を聴いていなくてもイヤホンを装着しているが、声を掛けられたことは一度もない。

 

 客引きという行為では「声掛け」と「断り」という無用、無駄な行為とそれに伴う手間と時間を考えれば、声を掛ける側・かけられる側の双方にとってイヤホンのメリットは大きいはずだ。

 

 他人がイヤホンに「壁」や「拒絶」を感じるというのは、おそらくまだ「意思表示」の方法として社会に認知されていないからで、一般社会に普及し始めれば一部のメガネやアクセサリーのように「ファッション」のひとつになると思う。

 

  まあ、コミュニケーションが不可欠な職場などでイヤホン(音楽を聴いていなくても)をするのは自己中心的過ぎるし、仕事に差し障りもあるだろうが。

 それでも職場によっては「声掛け」が、気持ちを集中して取り組んでいる人を、特に急ぎの用事でもないのに、自分の都合だけで無意識に声を掛けて中断させるという、いわば「不作法」とも言える行為であることを意識させる効果はイヤホンに十分期待できる。

 

 ただイヤホンを掛ける側が注意すべきは「音漏れ」。最近のイヤホンは「カナル型」といって耳栓のように耳に入れ込むタイプが主流なので音漏れは以前よりも減ってはいるが、それでも大音量で聞けば音は洩れる。

 イヤホンをして静かに音楽を聴いているのであれば構わないが、音漏れは他人への迷惑に直結する。自分も含めて音量には注意したい。