如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

結婚に「感性」も重要だが、やはり「相性」が大事かと

42歳女性が「結婚恐怖症」をついに克服したワケ(東洋経済オンライン)

大宮 冬洋 : ライター

 

 第一印象や感性というか、その場の雰囲気で4カ月で結婚を決めたが1年で離婚、その後10年後に再び縁が訪れたが、今度も会って7カ月で結婚するという2度の「スピード婚」の経験者を紹介する「42歳女性が『結婚恐怖症をついに克服したワケ」が10月4日付けの東洋経済オンラインに掲載された。

 

 記事自体は、「こういう結婚スタイルもあるのだなあ」と思われるいつものパターンなのだが、今回はその内容というか女性の行動パターンが極端で、不謹慎かもしれないが、読んでとても面白かった。

 

 タイトルには「結婚恐怖症を克服」とあるが、内容は「克服」というよりは、結果として「良縁」に恵まれたと言った方が正しいかもしれない

 というのも、女性のコメントでは、最初の結婚は「28歳という年齢で焦っていたので、このへんで手を打とう」とか、結婚には至らなかったものの二度目のお付き合いでは「結婚の失敗を男性経験の少なさを理由に、チャラい人」を狙うとか、二度目の結婚では「最初はウザくて無理と思ったが、リズム感が似ていて」半年で結婚を決めるなど、よく言えば「自由奔放」というか「感性重視」、悪く言えば、「思慮不足」「見通しの甘さ」が際立っているのだ。

 

 本人は「またしてもスピード婚です。私は反省が足りないのでしょうか……」という認識はあるようだが。もっとも、結婚にただ一つの正解がある訳ではないし、感性や第一印象で結婚したカップルが成功する例も少なくないだろう。

 

 彼女の結婚歴についてあえて、コメントするとすれば、適齢期という思い込みとか、反動でチャラい男狙いとか、あまり結婚後の実態(共同生活)を意識していない点はあるのかもしれない。

 

 二度目の結婚がうまくいったのは、記事にもあるが、夫が「学歴」、妻が「結婚の失敗」という「自信のなさ」を理解しあって、結果として「すごく大変だった」という最初の一年間を乗り切れたことの成果だろう。言うまでもないが、理解しあえるというのはお互いの「相性の良さ」が根底にあるからだと思う。

 

 ということで彼女のこれまでの経緯を見ると、結婚が成功したのは彼女の「結婚前の行動体系」が変化からではなく、「結婚後の相手への接し方」が変わったためではないか。

 

 3組に1組は離婚するという現状では、最初の結婚で納得して最後まで添い遂げるというこれまでのスタイルから、離婚、再婚は「ごく自然なこと」という認識に社会が急速に変化してきている。

 

 直接の関連性はないが、仕事の世界では、新卒で採用されそのまま定年まで終身雇用という「慣例」は、もはや過去の遺物になりつつある。結婚の世界でも同様の展開が起きる可能性は高い。

 

 ただ重要なのは、どちらも前歴を生かして「人生のステップアップを図る」という意識だろう。もちろんこれは相手や自分の年収アップといった金銭面だけの話ではなく、視野や経験を広げるという意味合いの方が大きい。

 もちろん「相性」あってのステップアップであることは言うまでもない