如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

在宅勤務が2カ月に。後ろ倒しになる有給休暇の有効活用を

クルマ以外の運転免許取得のススメ

 

 4日に政府から緊急事態宣言の延長が発表され、5月31日まで終了期限が伸びた。

 これによってこれまで会社の要請で在宅勤務をしてきた人々は、さらに約1カ月のテレワークを迫られる事態になった。

 

 在宅勤務が始まった当初は、そのメリットを享受していたが、最近のメディアの報道などを見ると、家族全員が在宅することによるストレス、自宅に籠ることによる運動不足などの弊害も目立つようになった。

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 当ブログでも、2日に「在宅勤務1カ月で変わったこと、変えていきたいこと」として在宅勤務の長期化に伴う対応策などを書いたが、今回は別の観点からより具体的な私見を述べてみたい。

 

 まず考えられるのが、有給休暇の消化方法である。平成30年の「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の成立によって、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日の取得させることが義務付けられた厚生労働省;年5日の年次有給休暇の確実な取得)。

 

 例えば4月から5月末まで在宅勤務となった場合、緊急事態宣言で外出が自粛要請されているので旅行などの休暇のために有給休暇を取得した人はいないだろう。この間病気(新型肺炎も含めて)で仕事を休んだ人以外は、おそらく一日も有給休暇を取得していないことになる。

 

 これまではゴールデンウィークに絡めて取得する人も多かったと思うが、これはほぼ全滅だろう。次に取得していたのが夏休み期間だったと思うが小中学校の始業開始時期が早くても6月、今後の展開次第ではさらに後ろ倒しされる可能性もある。

 こうなると例年の7月下旬から8月末までの夏休みは短縮ないしは中止されるのは確実で、家族旅行もお盆の帰省もままならない状況になりそうだ。

 

 以上を考えると、年5日の有給休暇取得は実質的に9月以降となり、来年3月までの7か月間で取得しなければならなくなる

 しかもこれは法律で定められた最低限の日数であり、先の資料によれば、勤続勤務年数6年6カ月以上の労働者には20日間の有給休暇の付与が示されており、会社の規模や事情内容にもよるだろうが、ちなみに私の勤める会社では条件を満たせば可能な限り20日間の取得が推奨されている。

 

 こうなると、9月から来年3月までの7か月間で20日間の有休休暇を消化する計画を立てる必要があり、1カ月当たりにすれば約3日となる。ほぼ毎週1日は休んでいる形だ。

 

 個人的な意見を言えば、だらだらと細切れに休暇を取るのはお勧めしない。一日ぐらい休んでも休暇の効果はあまり見込めないからだ。おそらく現状のリモートワークの環境は、働き方改革の一環でコロナ禍が過ぎ去った後も継続されるだろう。休暇中、家にいても何らかの形で仕事に接する機会が増えるのは確実だ。これでは気分転換にすらならない。

 

 そこで私が推奨したいのが、最低でも5日以上連続した有給休暇を取得し、仕事とまったく関係のない資格取得や新しい趣味に使うことである。せっかくまとまった休みを遠慮することなく取得できる機会なのだから、いっそのことこれまでの自分とはまったく縁のない世界に首を突っ込んでみるのもいいと思う。

 

 具体例として今回は「運転免許」について触れたい

 具体的には、まず「オートバイの免許」だ。クルマの免許は持っている人が多いと思うが、この免許で運転できるのは排気量50cc以下の原付二輪。これだと制限時速は30kmだし、信号のある交差点では2段階右折となるなど使い勝手が悪い。これが125cc以下の小型二輪免許になれば制限速度は自動車と同じになる。スクーターのAT車なら最短2日で取得できるのもありがたい。

 ただ個人的には、私も取得している排気量400ccまで乗れる「普通二輪免許」を勧めたい。やはりオートバイらしい存在感があるし、高速道路も通行可能になり、長い距離を走るなら姿勢も楽で疲れにくい。二人乗りは小型免許の125ccでも可能だが、実際にはパワー不足に悩むはずだ。125ccはあくまで街乗り用である。

 しかもクルマの普通免許を持っている場合、小型AT二輪の費用が総額で約10万円なのに対して、普通二輪は約12万円と大した差額ではない。もっとも通学日数は10日ぐらいかかるが。

 

 同じ運転免許でも、趣味だけではなく将来仕事として役立てたいというのであれば「フォークリフト免許」という手もある。

 こちらは自動二輪に比べて教習所の数が少ない(東京都で14カ所)のだが、取得すれば倉庫や工場などの物流施設での求人は結構あるらしい。きつい肉体労働ではないし、定年後のアルバイトとして選択肢のひとつになるだろう。

 ちなみに費用は普通免許を持っていれば5日間で約5万円。しかも職業訓練給付制度の対象なので条件を満たせば受講料の20%が返ってくる。ただし、基本的に連続して5日間の受講が必要なので有給休暇の取得は必須だろう。

 ちなみに私は、2年前に取得したが、運転する感覚や操作方法がクルマと違って新鮮で非常に面白かった。実技試験も資格自体が「就業支援」という立場上、よっぽどのことがなければ確実に合格できる。しかも免許証は更新の必要はなく一生有効だ。

 これはクルマの免許が警察の管轄なのに対して、フォークリフトは厚生労働省の管轄という違いからだ。

 

 以上、今回はまとまった有給休暇を生かす方法のひとつとして「運転免許取得」をとりあげたが、他にもトラックなど「中型免許」やクレーン車などの「大型特殊」などの選択肢もある。

 いずれにせよ、有給休暇を利用した資格取得の参考になれば幸いである。