一昨日30日の昼過ぎにホンダから「NEW FREED 2019年10月18日デビュー!」というタイトルのメールマガジンが送られてきた。
次に車を乗り換える際の現時点での最有力候補が「FREED+(フリード+)」なので、常にその動向を見守っていたのだが、ようやく今回のモデルチェンジョン概要が正式発表されたことになる。
結論から言えば、「事前に予想していた範囲内のマイナーモデルチェンジで、買い替えるのは、来年に予定されているフルモデルチェンジを待ってからにする」だ。
今回のモデルチェンジのポイントは、
- フロントグリルのデザインがメッシュになった
- バンパーのワイド感が高まった
- 安全装備HondaSensingに後方誤発進抑制機能が追加された
- クロスオーバー感を強めた「CROSSTAR(クロスター)」が追加設定
- 青系、オレンジ系の新色が追加
以上の5点だ。内装に大きな変化はない模様。
このうち、性能面では「後方誤発進抑制機能」はすでに軽のN-BOX、N-WGNにも搭載されているので目新しさはない。つまり今回のメインの変更点は、色を含めたデザインの修正でしかないのだ。
最近のSUV人気に応える形で新たに設定された「クロススター」も、地味なルーフレールを追加し、前後のバンパーの一部をメッキ加飾したぐらいで、特に買い気をそそられる気はしない。
ではなぜ、今回のモデルチェンジを見送って、次回のフルモデルチェンジまで待つべきかと言うと、
- ハイブリッド仕様が既に研究開発を中止したと伝えられるi-DCDのまま
- 安全装置Honda Sensingが最新の全車速追随型でない
という致命的な欠点があるからだ。
今回の変更点を見る限り、よくあるフルモデルチェンジ直前の小幅な変更で、販売のテコ入れを図る、というぐらいの「気合い」しか感じられない。
まず1.のi-DCDだが、ホンダは10月の東京モーターショーで同じサイズのコンパクト車「フィット」をフルモデルチェンジし、ハイブリッド車に一段進化したi-MMDを採用することを明らかにしている。
i-MMDになれば、日常走行の低中速走行をすべてモーターで走ることが可能になり、大幅な燃費の向上が可能になる。当然走行時の静粛性も高まる。エンジンは高速時のみ駆動することになる。
同じ1.5Lクラスのフリードとフィットで、同じ10月のモデルチェンジ(フィットは発表)なのに、フリードは「古いハイブリッドシステムのまま」、フィットは「最新のシステムを採用」では、勝負にならない。
次に2.のHonda Sensingだが、もはや前を走る車との間隔を検知して車速を自動で調整するオートクルーズコントロール(ACC)機能は、停車時(時速0kmまでの減速)にも対応する「全車速対応」が標準になりつつある。
ホンダでも最近発売になった軽のN-WGNもそうだし、新しいフィットにも当然搭載されるだろう。ちなみに日産/三菱の最新の軽自動車(DAYZ、eKクロス)にも同様の機能は搭載されている。
ちなみにフリードに搭載されているACCは、時速30Km以下では解除されてしまう。
先にも書いたが、フリードも来年以降にはフルモデルチェンジして、フィットと同等の機能を装備することは間違いない。
価格は高くなるだろうが、私のようなシニア層には安全総装備の充実度は最優先項目のひとつだ。
どうしても今回のフリードのデザインが気に入ったので買いたい、という人以外は、次のフルモデルチェンジまで待つ方がよいと思う。