如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

箱根駅伝、連覇を逃した東海大学陸上競技部のツイッターが「子供」レベル

10位の東洋大学の情報発信の姿勢を見習うべきでは

 

 例年盛り上がる正月の名物行事「箱根駅伝」。

 今年は一昨年の勝者青山学院が昨年の2位から王座を奪還するという結果に終わった。特に復路は優勝こそ逃したものの、追う東海大学に一度も追いつかれることなく全区間1位での勝利だった。

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 個人的には、昨年の覇者東海大学の一強で、これに前回2位の青山学院大から、3位の東洋大学、4位の駒澤大学、5位の帝京大学までを有力校として優勝争いになると予想していた。解説者の間では、他の大学駅伝でなどで好調だった国学院大学、東京国際大学を5強に入れる声もあったが、私は陸上競技や駅伝に詳しくはないので、ここではとりあえず昨年の上位5大学を対象としたい。

 ところが結果は、東海大学こそ2位に、帝京大学は4位に食い込んだが、駒澤大学は8位、東洋大学に至ってはシード権すれすれの10位という予想外の順位となった。

 

 個人的にはどこの大学を特に応援しているという訳ではないのだが、そこは「斜め目線から」の分析を売り物にしている本ブログ、競争終了後の各大学の陸上競技部のWebサイトなどの更新状況を確認してみた(いずれも7日6時30分時点の更新状況)。

 

 まずは優勝した青山学院大学。陸上競技部のサイトでは、往路の2日には2回の更新、復路の総合優勝した日も2度の更新、その後も4日、5日と続けて祝勝会のお知らせなどを掲載して更新している。まあ優勝校なので当然と言えば当然だが、淡々と誠実な情報発信をしているように見える。

 

 次に4位の帝京大学駅伝競走部だが、ここは評価の対象外としたい。というのもサイトは存在するのだが、2018年6月を最後に更新が止まっているのである。理由は不明だが、Webサイトで新たな情報発信する意図がないことは明白なので、これは大学側の方針なのだろう。個人的には、1年半以上も更新しないなら、サイトの存在自体がマイナスイメージにつながるので削除した方がマシとも思うのだが。

 

 8位の駒沢大学は極めてシンプル。往路、復路ともに当日にその結果を淡々と掲載している。監督や選手のコメントはなく、「ご声援ありがとうございました」「これからも応戦お願いいたします」の2つのメッセージがあるだけ。まあ結果が結果だけにコメントしにくいという面はあるだろうが、それでも正式に結果を情報発信している点は素直に評価できる。

 

 10位に低迷した5強の一角東洋大学は、陸上競技部のサイトは部の紹介に留まっていて、「スポトウ」という東洋大学スポーツ新聞編集部が駅伝を含めた各種競技の最新情報を発信している。箱根駅伝に関しては、3日に往路の結果を編集部の総評に始まり、酒井監督や選手のコメントを合計6500字を超える長文で解説している。

 なかでも監督のコメントは約1300字と圧倒しており、各種スポーツ新聞の報道とは比較にならないレベルの充実度。復路については6日の更新とやや遅れたが、それでも同様に5600字を超える記事を掲載している。

 期待に応えられなかったチームとしてはあまり情報発信はしたくないのかもしれないが、ここまで緻密に取材し、監督・選手も丁寧に対応しているのは高く評価すべきだと思う。

 

 さて、ここまで読んで来られた方々は、「2位の東海大学はどうした?」という疑問を持たれると思う。その理由は同大学の陸上競技部中・長距離ブロックのWebサイトを見れば一目瞭然だ。

 同サイトは左側にトピックスがあり、右側にツイッターの更新情報が掲載されている。ちなみにトピックスの方は昨年12月31日で更新が止まっているので、これはこれで編集方針として理解できないでもない。

 問題はツイッターの方である。最新情報は3日の復路の出場メンバーの紹介で、その前が往路4位の結果報告。肝心の復路、総合の結果については一言も言及がない。

 いくら2位という残念な結果に終わったとしても、少なくとも結果報告と応援してくれた全国のファンへの感謝のメッセージぐらいは掲載するのが最低限の「大人としての常識」ではないだろうか。

 連覇への可能性を残した往路までは情報発信するも、最終的に結果(ここでは連覇)が出なければまったくの無反応というのは「嫌なことはしたくない子供」レベルの情けない対応だ。

 同じ優勝候補と言われつつも、10位に終わった東洋大学の真摯な情報発信に比べると、まさに「大人と子供」ぐらいの責任感の差があると言われても仕方がないだろう。

 

 「勝った」ときにそのうれしさを情報発信するのは当たり前。むしろ「負けた」時にこそ組織の体制や指導者の考え方が如実に反映される、と受け止めたのは私だけではないだろう。