如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

マスクの値崩れが止まらない--100円ショップでは20枚110円も登場

マスクの値段がとんでもないことになっていた

 

 今回のテーマは「マスク」である。昨年の年明けぐらいから新型コロナの脅威が騒がれはじめ、2月頃にはマスクの価格が急騰、一時50枚入りの不織布のマスクが「1箱7000円以上まで上昇した(1枚140円)」という話も各所メディアで耳にしたが、最近のマスクの価格事情を調べてみたら、どんでもないことになっていた。

 

 私自身、マスクは同じ医療用品のガーゼや包帯などのように衛生面から考えても「使い捨て」が基本だと思っているので、繰り返し使える布製のマスクは使ったことがない。幸い昨年春先には勤めている会社から、全社員に1人100枚の不織布マスクが配布されたので、夏場まではこれで乗り切っていたのだが、秋以降の分をどうやって確保しようかと考えていた。

 

 こうした中、昨夏ころに100円ショップのダイソーで、3枚入り110円(税込み・1枚当たり37円)で販売されたので、さっそく購入してく買っていたのだが、個人的には「まだ高い」と感じていた。というのも、ちょうど1年前の2019年夏頃には同じダイソーで1箱30枚入りのマスクが110円(1枚当たり3.6円)で売られていたのを知っていたからだ。

 

 しかもこの頃になると、国内外のマスクの工場生産も増産体制が整いはじめ、これからはマスク需給も緩和すると睨んでいたので、必要最小限の枚数を購入して対応していたところに登場したのが100円ショップ「キャン・ドゥ」の7枚入り110円のマスクだ。これだと単価は16円程度まで下がる。

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 これで当面は乗り切ろうと思っていたところに、ダイソーから昨年(?)発売されたのが、10枚入りで110円の商品だ。キャン・ドゥと同じ3層構造で、花粉などを99%カットするというのも同じ。単価は11円となる。

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 10枚という数字のキリもいいので、100円ショップの主力商品は他店も含めてしばらくは10枚入りに落ち着くのかと思っていたが、この考え方は甘かった。今年に入ってダイソーは15枚入りで110円という新商品を発売したのである。ちなみに単価は7.3円にまで低下、10円を割り込んだ。

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 我ながら「読みが甘かった。市場を舐めていた」と反省することしきりだったのだが、この反省がまだ不十分だったことを思い知らされる事態にこの春先に直面する。なんとダイソーが20枚入りで110円の商品(単価は5.5円)を売り出したのだ。

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 ちなみにこの20枚入りの商品、人気化しているのか最近ではあまり店頭で見かけない。3層構造、花粉99%カットといった性能は変わらずなのだらから当然ではある。ダイソーが最近始めたオンラインショップでもマスクは15枚入りが主力商品だ。

 

 ということで、ここ1年ちょっとで単価が140円から5.5円まで約25分の1にまで急落した不織布マスクだが、個人的にはそろそろ底値かと思っている。確かに一昨年までは30枚で110円という時期もあったので、この水準まで下がる可能性はあるが、これは「箱」に入っているタイプでやや大きい。20枚入りまでの「袋入り」なら持ち運べる利便性があるうえ、出し入れ部分がテープなので保存時に異物が混入するという問題もない。

 

 ここまでマスクの価格下落について説明したきたが、コロナ禍はいずれ収束するとはいえ、飛沫感染への対応が一般化することで「ソーシャルディスタンス」という概念が消えることはなさそう。これからはマスクは眼鏡やアクセサリーのような感覚で普段使いするようになるだろう。

 生産体制も整い、価格も安定してくるので、ドラッグストアではトイレットペーパーのような「日用品」と同じ扱いになるとかもしれない。