日本アホバカ勘違い列伝
2018年9月19日
タイトルからして過激なので想像はしていたが、著者の終始一貫、徹頭徹尾の悪口雑言には「唖然」を通り
越して「茫然」のレベルだった。
まず第一章で、「勘違い人間」を、「世襲人間」「能力がないのに有名になって図に乗っている人間」「同
まず第一章で、「勘違い人間」を、「世襲人間」「能力がないのに有名になって図に乗っている人間」「同
じく自分を偉いと錯覚し、価値観を押しつける人間」などと定義している。これには、天下り官僚、テレビ局、
補助金漬けの百姓・漁師も含まれる。
ここで勘違い人間は、すべて実名で登場するのにまず驚いた。もはや「怖いものなし」なのである。
第二章のスポーツ編では、国民栄誉賞の記念品を辞退した羽生結弦と国民栄誉賞制度を俎上に上げ、高校野
球では地域と完全に切り離された強豪校明徳義塾を引き合いに出し、甲子園高校野球の都市対抗野球化だと批
判している。
ほかにも「これ以上品性下劣な顔はない」という日大の田中理事長、「感情剥き出し」の至学館大学の谷岡
学長などが糾弾されている。
本書のなかで第三章から第五章まで約70ページ全体の4分の1を占めるのが、テレビ局及び番組に出演する
本書のなかで第三章から第五章まで約70ページ全体の4分の1を占めるのが、テレビ局及び番組に出演する
芸能人、コメンテーターに対する批判だ。
辛辣な批判の例としてジャーナリスト青木理の場合、テレビ番組での彼の「日本はアメリカのポチだ」との
発言を取り上げ、「犬のポチが青木の発言を聞くと、気分を害するだろう。ポチは青木のように陰気ではな
い」とまで酷評されている。また、同氏を「すべてに否定的な発言をする男」「人生を前向きにとらえない敗
北主義者」とも断じている。
青木氏については、別のテレビ討論番組で他の出演者から、「批判するなら対案を出せ」と迫られて「代案」
青木氏については、別のテレビ討論番組で他の出演者から、「批判するなら対案を出せ」と迫られて「代案」
はない。それはジャーナリストの仕事ではない」とまで言い切っていたので、この人にとってのジャーナリズ
ムは「人の欠点を論うだけ」だということは知っていたが、「ポチ」以下の存在にまで堕ちるとはさすがに想
像できなかった。
他にも弁護士、警察、世襲政治家などを実名込みで取り上げているが、その内容に驚かされたのは第十章で
他にも弁護士、警察、世襲政治家などを実名込みで取り上げているが、その内容に驚かされたのは第十章で
の、ベトナム戦争での韓国軍によるベトナム人の大量虐殺に関する内容で、犠牲者は最小で1万人、最大で3
万人に達するという。著者はこの事件は戦争犯罪であるとし、国際問題として裁かれるべきとしている。
日本の従軍慰安婦対応に全く問題がなかったとは言わないが、韓国軍の大量虐殺とは比べるまでもないだろ
う。ベトナム側の遺族と連携して国際社会に韓国の非道ぶりを訴えるのが最も効果的だと思う。
ちなみに、筋金入りの嫌韓論者である著者の対韓三原則は「殴る、蹴る、ぶっ飛ばす」だそうだ。
最後に、全体として批判の表現方法は過激に過ぎる部分は多いが、ここまでストレートに書いてくれると、
モヤモヤ感が「すっきりした」という感覚はある。
ただ、本書が売れると続編が出るのかもしれないが、この論調の本を読むのは「もう十分」という気持ちに
なったのも正直な感想ではある。