如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

2019-04-11から1日間の記事一覧

投資理論の基礎固めには良書だが、米ダウ30種平均株価を過大評価?

人生100年時代の正しい資産づくり 岩崎日出俊 2019年4月1日 米系投資銀行のマネージング・ダイレクターを歴任、現在は独立して金融コンサル会社を手掛ける著者の、 個人向け投資理論の解説本である。 「まえがき」に書かれているが、本書では、グローバル、…

「参考」にはなるが「絶対」ではないかと

定年破産絶対回避マニュアル 加谷 珪一 2019年3月20日 最近よく見かける「老後」「定年後」のおカネをテーマにした対策本である。 タイトルには定年破産の「絶対回避」とあるが、著者が第五章で「未来のことについて『絶対』と言い切る のは、知的論議として…

調理例の写真が食欲をそそる。解説も簡潔、丁寧

男の手作り燻製 ― 自慢の肴で今宵も一杯 2019年3月17日 本書は初心者向けの燻製の手引き本であるが、その特徴は調理例の写真が食欲をそそるようにうまく撮れて いること。 当然ながらアップの写真が多いのだが、どれもトライしてみたいと感じるなかで、なか…

観光は有望な事業になりうるが、弊害も多大。「適切な」管理、制限は不可欠

観光亡国論 アレックス・カー, 清野 由美 2019年3月11日 著者のアレックス・カー氏は来日して55年、自ら築300年の古民家を購入し、地域再生コンサル等を手掛け る「観光」の専門家である。 本書では、政府主導で「観光立国」を目指す日本が観光客の急増に対…

孤独は「一人でいること」ではなく「自分を認識すること」

続・孤独のすすめ-人生後半戦のための新たな哲学 五木寛之 2019年3月8日 最近よく見かけることの多い「孤独」関連本だが、本書は大作家五木寛之氏が書いた「孤独のすすめ」の 続編である。 前作を読んでいないので恐縮ではあるが、本書の内容を簡潔にまとめ…

消費税は引き上げどころか、そもそも不要?

政治家も官僚も国民に伝えようとしない増税の真実 高橋洋一 2019年3月7日 本書は、消費税の引き上げの必要性を否定することを主たる目的としているが、その背景にあるのは、消費 税の在り方そのものに対する世間の誤認識があるという主張だ。 具体的には、「…

LTE対応、フルHD、メモリ8GB、SSD240GBでこの価格はお買い得

mouse ノートパソコン LTE対応 SIMフリー 2019年3月2日 購入時には5万8000円台だったが、現在はちょっと値上がりしているとはいえ、LTE対応(Docomo)で、 液晶はフルHDの13.3インチ。メモリも8GBあって、SSDは240GBと十分。 唯一気になるのがCPUがCeleron …

どう読んでも「中立を期して書いた」公平な分析とは到底思えない

リベラルを潰せ ~世界を覆う保守ネットワークの正体 金子 夏樹 2019年3月1日 筆者はあとがきで、「可能な限り、中立を期して書くようにしたつもりだ」と、左派、右派のどちら側にも 偏らず、公平な分析をもとに本書を執筆したとしているが、読後の感想から…

「好きなものを食べ」「毎日酒を飲む」という健康法

はつらつと老いる力 帯津 良一 2019年2月24日 いやはや何ともすごい健康法があったものである。 著者は東大医学部を卒業、82歳にして現役の医師なのだが、西洋医学⇒心理療法⇒ホリスティック医学と治 療方針を変えてきたことで、独自の診療方針を打ち立てたよ…

マンションの買い手に問う。「将来のリスクを背負う覚悟はあるか」

負動産時代 マイナス価格となる家と土地 朝日新聞取材班 2019年2月23日 都心ではタワー型を中心に分譲マンションに根強い需要があるが、本書はマンション 購入、賃貸アパート経営などで将来抱えることになる多大な不動産のリスクに警鐘を鳴 らしている。 前…

読みやすく、分かりやすいが、やはり世界史は難しい

400字で読む あらすじ世界史 祝田 秀全 2019年1月13日 1項目につき見開き2ページで400字、全250ページから構成される世界史入門書である。 私はこれまで社会人として最低限の教養は持つべきとの考えから、様々な世界史の手引書を読もうとしてき たが、どれも…

定年後の面白い生活には、定年前から自然体で準備を

定年前 50歳から始める「定活」 大江 英樹 2019年1月11日 「定年後」をテーマにした本は多いが、本書はその前段階の「定年前」の生き方をアドバイスする本である。 著者が本書を通じて伝えたいことのベースには、「おわりに」に書かれている「『ねばならない…

不動産の選択基準は「街」になる

街間格差-オリンピック後に輝く街、くすむ街 牧野 知弘 2019年1月11日 大手デベロッパー出身で東京の不動産市場に精通し、わかりやすい解説を個人的に高く評価している牧野氏 の最新刊である。 今回のテーマは「街」。これまで東京23区の地域差は「行政区」…

日本の命運は「ポリテック」が握る。カギは住民の理解

日本進化論 落合 陽一 2019年1月10日 ポリテックとは、政治(Politics)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語だが、著者との対談の なかで、小泉進次郎氏は「『テクノロジーによって何が可能になるか』といった観点を政治の議論に取り入れ ていく…

「読書」は「体験」、「体験」は「人格形成」に影響する

読書する人だけがたどり着ける場所 齋藤 孝 2019年1月9日 コミュニケーション論など専門とする大学教授の著者が、「読書」をテーマにその意味と価値を語る本で ある。 大学生が本を読まなくなった、いう話は割と聞くが、著者によれば「大学の先生も教養のた…

ポジティブに迎える「役職定年」のススメ

役職定年 河村 佳朗 , 竹内 三保子 2018年12月28日 役職定年という言葉を聞くと、おそらく誰もが「給料の減少」「地位と権限の消失」などを連想し、仕事へ の「モティベーションの低下」といったネガティブな思考になりがちだ。 本書では、「役職定年をポジ…

幅広いジャンルをカバーした「情報の取扱説明書」

勝つための情報学 バーチャルからリアルへ 山村 明義 2018年12月27日 本書の経歴によれば、金融業界誌や出版社などで情報収集・発信を35年間手掛けてきたジャーナリストであ る著者の「情報学」である。 読後の感想を言えば、長年の取材経験に基づいた「情報…

パズル作家の書いた「頭の体操」、ビジネスの役には・・?

生き残れるビジネスマンになる21の思考実験 北村 良子 2018年12月27日 パズル作家という異色の肩書を持つ著者が、ビジネスマン向けに「思考実験」という切り口で書いた本で ある。 取り上げる思考実験の例題には、「囚人のジレンマ」のように有名な内容も含…

発達障害は「病気」ではなく「個性」として対処を

発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち 本田 秀夫 2018年12月20日 20年以上発達障害の臨床と研究に取り組んでいる精神科医の解説する発達障害の解説本である。 本書の特徴は、「(事例として)紹介された特性は自分にも当てはまるけれど、生活には…

「事実」を見て「真実」を知ることの重要性を説く

明日の日本を予測する技術 「権力者の絶対法則」を知ると未来が見える! 長谷川 幸洋 2018年12月15日 本人が終章で「東京新聞という極端に左に傾いた新聞社に勤めながら、保守中道路線を貫いた」(p234) と述べているように、異色の記者経歴を持つ著者の政…

ビデオ電話は結構面白い。音声認識はいまひとつ

Echo Show (エコーショー) 第2世代 2018年12月14日 Echou Showを買った動機の一番がビデオ電話機能だったので早速実行。 簡単な設定で、相手の名前を呼び掛けるだけで繋がります。画像自体はやや粗っぽいですが、十分に実用レ ベル。しかも画面には相手の顔…

「日経を読むとバカになる」らしい。記者への辛辣な批評

日経新聞と財務省はアホだらけ 高橋洋一、田村秀男 2018年12月14日 元大蔵官僚の高橋洋一氏と元日経新聞記者の田村秀男氏の対談本である。 本のタイトルは、日経と財務省をコケにしているが、その矛先の大半が日経新聞向けられている。より具体 的に言えば日…

特集、国産車、外車のページ配分が良いSUV入門書

2019年 国産&輸入 SUVのすべて 2018年12月12日 現在はミニバンに乗っているのだが、最近人気のSUVにも興味が出てきたので、とりあえず概要が判る本を 探していて見つけたのが本書。 結論から言えば、SUVの現状をよく知らない初心者には分かりやすい内容だっ…

この不利な局面であえて鮮明に「擁護」する姿勢は立派

日本会議・肯定論 濱田浩一郎 2018年12月8日 本書にも多数紹介されているが、ここ最近は「日本会議」を日本を陰から牛耳る黒幕のようなイメージで批 判的に語る本が多いように感じていた。 私自身は日本会議の主義・主張に詳しくはないし、特に支持している…

「病院難民」にならないための「患者力」を高めよう

その診断を疑え! 池谷 敏郎 2018年12月8日 本書は「その診断を疑え!」というタイトル通り、間違った治療法によって病気が治らないで苦しんでいる 人向けに、その対処法を解説している。 第一章から第二章までのテーマは「病院難民」。 「足の冷え」「胃がも…

うーん、たしかに画質は酷いが、展開も意味不明。二話で挫折

ブギーポップは笑わない 2018年12月5日 18年前の作品なのでそこは割り引いても画質が酷い。特にオープニングは。作品紹介の一枚絵はけっこう イケてるので落差に愕然としてしまう。 ついでに言えば、キャラはともかくストーリーが・・・。ただでさえ作風が「…

全26話、飽きずに最後まで結構楽しめました。

異世界の聖機師物語 2018年12月4日 「天地無用」は観ていないので比較はできませんが、全26話最後まで飽きずに楽しめたことを考えると、 結構評価しても良いのではないでしょうか。登場人物の設定とストーリーの分かりやすさに★4。 ただ、Prime対象作品なの…

「暴言」なのか「妄言」なのか、それが問題だ

国家はいつも嘘をつく --日本国民を欺く9のペテン 植草 一秀 2018年12月3日 厳しい安倍政権批判で知られる植草氏の最新刊である。 いつの時代も権力者は批判に晒されるのは常なので、まあ予想していた内容ではあるのだが、読後の印象と しては、良い悪いは別…

まずは「一点突破」で旗を揚げよ!

自分マーケティング―― 一点突破で「その他大勢」から抜け出す 川上 徹也 2018年12月3日 コピーライターで「ストーリーブランディング」を得意とする著者が、会社での「その他大勢から抜け出す」 ことを目標に執筆した「自らを周囲にアピールする」ためのテク…

「不作法」をするのは「頭が悪い」からだ

男の不作法 内館 牧子 2018年12月2日 脚本家、作家で女性初の横綱審議委員会の委員でもあった内館牧子氏の最新作である。 今回のテーマは男の「不作法」だ。引き合いに出された不作法の数は30に上る。当然ながら「マザコンを隠 さない」「下ネタを言う」など…