如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

東京ディズニーリゾートの再開で世の中の雰囲気一変の可能性も

 東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーは6月25日、7月1日(水)から両パークを再開することを決定した(Webサイト)。

 

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 日本を代表する大型エンターテインメント施設の営業再開で、これまでまだ自粛ムードが優勢だった状況が大きく変化する可能性がある。

 これに先立って東京の主な遊園地では、「としまえん」が6月15日から、「東京ドームシティ」「よみうりランド」が6月16日から一部のアトラクションなどを除いて営業を再開している。

 

 とはいえ、東京ディズニーリゾート再開が世の中に与えるインパクトは相当大きい。ちなみに2018年の入園者数は過去最高の3255万人。国民の4人に1人は行っている計算になる。もっともリピーターが多いうえ、外国人も相当数占めるので、そう単純な話ではないが。

 

 ただ、今後予想される展開として、7月1日の再開に合わせてテレビ局などのマスコミがこぞって取り上げる可能性は相当高い。ニュースとして広まることで世間のムードが明るくなる可能性は大きいだろう。特に熱狂的なリピーターがインタビューなどで着ぐるみのキャラクターと並んで「再開して最高!」といった声が聞かれるのは間違いない。やや持ち直してきた国民の気持ちがさらに回復させる効果はありそうだ。

 

 こうなると、他の遊興施設への影響も出てくるはずだ。自治体の管理する博物館、資料館など施設の多くは東京都への緊急事態宣言が解除されたことから、6月1日から段階的な制限解除を前提に再開を進めているが、利用者の増加ペースに弾みが付くだろう。例えば上野動物園は6月23日から整理券の予約を条件に営業時間を短縮して再開しているが、入園希望者の増加でこの制限も緩和される可能性がある。

 

 これまで数カ月にわたって事実上の自宅巣ごもりを強いられてきただけに、これを機会に各種施設への外出意欲は急速に高まるはずだ。特に子供のいる家庭では、都内の小学校は8月1日からほぼ一斉に夏休みとなることの影響もあるだろう。

 

 一方で気になるのは、最近の東京の新型コロナウイルスへの感染者数の増加。6月14日に47人まで増えたあと、30人以上の日が多く24日には55人に達した。PCR検査の調査対象人数が増えているという影響もあるのだろうが、人々の自粛解放モードが高まって、再び感染が流行らないかは注意すべきかもしれない。

 

 あとは、最もコロナ禍の影響を受けた観光業だが、地方を中心に厳しい状況が続くと見ている。都道府県を跨いだ移動に自粛要請がかけられていたのは最近ようやく解除されたが、メディアの一部報道にあった地方の住民が「東京を含む他県からの流入者を罵倒したり嫌がらせをする」いうイメージは個人的に強く残っている。

 

 地元の観光協会などは都会からの観光客の誘致に努めるだろうが、今回の件で「地方はよそ者を排除する」という意識が根底にあることが改めて判った。今まで散々都市部からの観光客で地元経済が潤ってきたのに、感染するかもしれないという被害意識だけで、あそこまで過剰に反応されると私自身は「向こう数年は地方の観光には行かない」と心に決めた。

 

 以上、7月から国民の生活スタイルが平常時にさらに近づくのは間違いない。私自身は旅行はしないが、地元の料理店での外食は復活させようと思っている。よそ者を排斥する地方より、地元密着型の自営業者へのサポートを優先したいからだ。