如月五月の「ちょっと気になる話題、情報を斜め視線から」

ちょっと気になる話題、情報を斜め視線で解説

仕事・職場

「不作法」をするのは「頭が悪い」からだ

男の不作法 内館 牧子 2018年12月2日 脚本家、作家で女性初の横綱審議委員会の委員でもあった内館牧子氏の最新作である。 今回のテーマは男の「不作法」だ。引き合いに出された不作法の数は30に上る。当然ながら「マザコンを隠 さない」「下ネタを言う」など…

「大学への進学」よりも「会社への就職」の内容の方が多い

女子高生のための大学進学バイブル2019 2018年11月30日 タイトルは「女子高生のための大学進学バイブル」だが、全96ページ中、大学進学に関する内容は第1特集 の20ページ弱で、残りはOGの就職先の会社とその仕事に関する内容である。 表紙の文字で雑誌のタ…

これ以上易しい入門書はなさそうだが、それでも後半は難しい・・・

マンガでわかる統計学入門 滝川好夫 2018年11月23日 統計学をまったく知らない初心者にも分かるように、マンガで書かれた入門書である。 しかも、登場人物はすべて若い女性という何とも心憎いまでの「統計への抵抗感排除」への配慮が感じられ るのは感心する…

かなり尖ったAI主導の未来予測図。未来は「面白がった者勝ち」

ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く 岡田 斗司夫 2018年11月19日 個人的には「オタク系の社会評論家」というイメージを持っている岡田斗司夫氏の最新刊である。 タイトルは「ユーチューバーが消滅する未来」だが、実際にYouTubeに触れている…

これ以上分かりやすい入門書は見当たらない...と思う。

簿記の教科書1年生 宇田川敏正 2018年10月29日 簿記の入門書は世間に山のように出回っているが、本書はそのなかでも「これ以上の入門書はない」と言っ ていいレベルの内容である。 知り合いに頼まれて、経理を扱う新人向けにわかりやすい本を探してほしいと…

マカオのカジノの実態を解説。成功のカギは中国の富裕層

カジノエージェントが見た天国と地獄 2018年10月13日 世界のカジノ先進国「マカオ」で働く著者が、カジノの仕組みをギャンブルに詳しくない人も分かるように 丁寧に解説する本である。 日本でも、今年カジノ施設を含むIR実施法が成立したが、総じてカジノに…

「論破力」はあくまで手段、目的は結果がうまくいくこと

論破力 2018年10月12日 「論破王」と呼ばれている著者が、相手を議論で論破するテクニックや意味を語る本である。 著者の考えは「論破力は話し方の問題というよりは、事実ベースの材料、つまり根拠を持っているかどうか の問題」(第6章)に集約できるのは…

栄枯盛衰の激しい居酒屋業界の歴史に迫る。黎明期は「朝食を夜10時に」

居酒屋チェーン戦国史 2018年10月10日 外食業界のなかでも特に競争が厳しいのが「居酒屋」だ。参入障壁が低く、素人でも300-400万円もあれば 開業できるが、3年で5軒に2~3件は閉店するという(P20)。 第一章では、この居酒屋チェーンの、元祖である「…

「未来の年表」のビジネス版。分かりやすい発想と展開が面白い

未来の稼ぎ方 ビジネス年表2019-2038 2018年10月4日 昨年話題となった「未来の年表」のビジネス版というのが一読した感想だった。 本書の特徴は、各章の構造がはっきりしていること。具体的には、2019年から2038年までの20年間を一年 ごとにテーマ別に章立て…

中年世代に「自立」への決断を迫る。選択肢のアドバイスは具体的

定年まで待つな! 一生稼げる逆転のキャリア戦略 2018年9月20日 最近元気がないと言われる中年世代に対して、「いまの仕事だけに執着せず、新たな可能性に賭けてみるべ きだ」と提言する本である。 第一章で、高齢化社会の進展による社会保障費の増大で「老後…

社会に悪影響を与える「オッサン」は退場すべき、「若手・中堅」は対抗手段を行使すべき

劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか 2018年9月14日 まず本書は「オッサン」の定義から始まる。 「オジサン」がいわゆる中高年の男性全般を指すのに対して、「オッサン」は古い価値観に凝り固まり、既 得権益を手放さず、階層序列…

副島先生初の実用書、人生の「落とし穴」を解説

傷だらけの人生 2018年9月12日 「属国・日本論」などの硬派な物書きとして知られる副島氏が、本人曰く「初めて書いた実用書」である。 各章のテーマが、「女」「お金」「人間関係」などであるから、ある程度想像はつくが、普通の作家は書か ない、触れないで…

AI失業は30年前から始まっており、今後さらに加速する

「AI失業」前夜―これから5年、職場で起きること 2018年8月19日 AIの普及による仕事への影響については、世間では「限定的で恐れることはない」という楽観的な意見と 「相当量の仕事が不要になる」という悲観的な見方に分かれているように見えるが、前者は「…

キャリア官僚として「地獄」も「頂点」も経験した女性の官僚観

日本型組織の病を考える 2018年8月16日 文章には、書き手の品性が反映されると常日頃思っているのだが、本書を一読したあとの著者へのイメージ は、「真面目で冷静だが人情に厚い」だった。 大阪地検特捜部の強引なシナリオによって突然逮捕され、1年3カ月…

意外に面白い「統計思考」、例題が実践的で役に立つ

できる人は統計思考で判断する 2018年8月6日 日本生命系列の研究所でアクチュアリー(保険数理の専門職)である著者が、「統計」という概念を分かり やすく解説する本である。 個人的に「統計」という分野に関心はあったのだが、見かける書籍には「何たら統…

「週休3日制」は社員の職務への責任感を引き上げる 将来Yahoo知恵袋のランクが「信用」評価される時代に?

残業の9割はいらない ヤフーが実践する幸せな働き方 2018年7月25日 週休3日制度を打ち出して注目を集めたヤフーの常務執行役員が、同制度の意味と目的並びに、現在の「働 き方改革」及び「成果主義」の問題点と解決策を解説する本である。 タイトルは「残業…

50代に立ちはだかる36の壁、残留組・独立組双方への現実的なアドバイス

会社人生、五十路の壁 サラリーマンの分岐点 2018年7月18日 主として50代のサラリーマンに向けて書かれた、元みずほ銀行員で作家の江上剛氏からのメッセージである。 現在50代のサラリーマンは、定年までの自分のポジションが見えているものである。多くは現…

奨励会の実態を「やや斜め」から解説、棋士のコスパは意外にいい?

奨励会 ~将棋プロ棋士への細い道~ 2018年6月28日 藤井聡太七段の活躍で将棋界が注目を集めるなか、プロ棋士の養成機関である「奨励会」に15歳から4年間 在籍、その後波乱の人生を送りつつも小説家としてデビューした著者が、元奨励会員として現在の奨励会…

問題先送りはあと20年が限界――「核技術」は安全保障のうえで必要不可欠

逃げられない世代 ――日本型「先送り」システムの限界 2018年6月16日 東大経済学部卒→経済産業省キャリア官僚(7年半)→フリーランス(5年半)という経歴を持つ著者が、 日本の抱える「社会保障」と「安全保障」をテーマに問題提起をする本である。 第1章…

独学は効率がいい。目的を設定し、とにかく始めてみることが大事

「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ 2018年6月10日 野口先生の本は、20年以上前に「超」整理法を読んで以来だが、「既存の常識に囚われない独自の視点でア イディアを提起する」という立ち位置は変わっていないと感じた。 さて今回のテーマは「独学」であ…

アニメ業界を取り巻く環境を丁寧に解説、「このままだと日本は米国資本に圧倒される」

製作委員会は悪なのか? アニメビジネス完全ガイド 2018年5月27日 アニメ業界の置かれた現状とその構造を分かりやすく解説した本である。 タイトルに「製作委員会は悪なのか?」とあるが、その製作委員会についても、その成り立ちや役割、報酬 等について解説…

30分で読める「堀江氏のつぶやき207」 好き=遊び=仕事の時代は来るか

仕事も人生も娯楽でいい 2018年5月24日 著作を購入するのは初めてだが、各種メディアで同氏の発言は見聞きにしており、内容について予想はして いたが、まあ大方「想定の範囲内」だった。 その主張を突き詰めれば「今やりたいことに集中しろ。道はその先に開…

「職業としての上機嫌」は時代の要請、「不機嫌」にはカラダで対応

不機嫌は罪である 2018年5月10日 現代では「職業としての上機嫌」が求められている。 一言でいえば、これがこの本で筆者の主張したい内容である。 第1章で、現代社会における「不機嫌」の実態を解説、かつては「徒弟性」「家父長制」という不機嫌に よる権…

やや期待外れ、内容には目新しさがなく「言うは易く行うは難し」

感情的な人に負けない本 2018年4月28日 いろいろと感情面で面倒な人が周囲にいるので参考までに買ってみたが、ひとことで言えば「期待はずれ」 だった。 本書のキモは「感情トレーニング」なのだが、他人からの説教への対応方法、イヤな想像は一秒で打ち切る…

フォークリフトの資格を取ろう!!

ジク (SIKU) フォークリフト SK1311 2018年4月26日 思っていたよりも小型でしたが、フォークもマストも車輪も動きます。 最近趣味と実益を兼ねてフォークリフトの資格を取りましたが、教習所でも講義の説明用にこのモデル (もしくは上位モデル)を使ってい…

最後に残るのは人間性、危惧すべきは情報の独占

ある日突然AIがあなたの会社に 2018年4月25日 日常生活や仕事におけるAIの現状と将来像を具体的な事例で解説する本である。 まず筆者は、現在のAIを「検索エンジンのすごい奴」と定義、過小評価にも思えるが、現実には「過去の 知識やデータを分析して、回…

中小企業を買い取り経営するという生き方、人生後半の選択肢になりうるか

サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 2018年4月20日 後継者不足に悩む中小企業を買い取って経営に参加、役員収入と引退時の会社売却による利益で、サラリ ーマンの人生後半の資産確保を提言する本である。 読んだ感想を簡単に言えば、「会社買…

メガバンクの未来、「激変」では済まず「消滅」の可能性も

銀行員はどう生きるか 2018年4月19日 メガバンクを中心とする日本の銀行の現状と将来の見通し、解決すべき課題を取り上げた本である。タイト ルは「銀行員はどう生きるか」だが、内容は「銀行業務がどう変わるか」と言っていいだろう。 銀行の将来について悲…

「人を生かし」「利益を上げる」職場への処方箋、ヒントは意外なところに

残念な職場 53の研究が明かすヤバい真実 2018年4月16日 働き方改革が叫ばれるこのご時世、世間ではまだまだ根強く残る非常識、非効率な「残念な職場」の実態 とその解決策を取り上げた本である。 筆者は、変化を嫌い、自分の保身だけを考え、既得権益にしが…

高学歴モンスターへの対応策、結論は「変えるのは無理」、スルーするのも大事!

高学歴モンスター: 一流大学卒の迷惑な人たち 2018年4月1日 本書は、東大卒の政治家、医師、弁護士などが高学歴を背景に周囲に多大な迷惑をかけるモンスター行為 の現状と原因を分析、その対応策を論じた本である。 まず第一章で、東大法学部を卒業した代議…